第1話
川野あゆ(上戸彩)は、12歳年上で美容師の川野哲(大泉洋)と結婚したばかり。早くに母を亡くし、父・吾郎(大和田伸也)と田舎暮らしをしていたあゆは、都会での新生活を心待ちにしていた。哲が営む美容院も開店を迎えまさにこれからという折、突然現れた男の子・佑樹(澁谷武尊)が哲の子供であることが発覚。あゆは衝撃を受けるが、母親に捨てられた佑樹を自分まで見捨てられないと哲に懇願され、渋々、同居することに。ところが、佑樹はあゆを完全無視。あゆも佑樹にぞんざいな態度で接するようになり、ふたりは冷戦状態に。
あゆと佑樹の間で困惑する哲は、佑樹を幼稚園に入れようと思いつき、親友・金井玉男(日村勇紀)に相談する。しかし途中入園できる幼稚園などないと言われ、唯一の望みだという中学時代の同級生・北条一(東幹久)に頼むことに。一の妻・翠子(ともさかりえ)が父母会の会長をやっている幼稚園にコネで入れてもらおうというのだ。一のことが気に食わない哲だが背に腹はかえられず、一を訪ねる。すると、一は入園の許可は取れていると事もなげに言う。
登園初日、哲が佑樹を連れて家を出ようとすると、今から来店したいと客から電話が入る。断れない哲は、あゆに佑樹の見送りを頼む。仕方なしに佑樹を連れ幼稚園にやってきたあゆは、次々と到着する高級車からブランドらしき服に身を包んだママたちが園児とともに現れるという光景を目の当たりにする。
第2話
川野あゆ(上戸彩)は、夫・川野哲(大泉洋)の息子・佑樹(澁谷武尊)を連れ、幼稚園にやってくる。そこで北条翠子(ともさかりえ)ら園児のママたちに会いあいさつするが、ママたちから無視されてしまう。
それでもあゆは気にせず、ある部屋へ入っていく。今日は間近に迫った運動会の説明が行われるのだ。ママたちは、園長・高沢理恵子(岡江久美子)から、両親と園児で行う「親子3人4脚」には必ず両親で参加するようにと念を押される。あゆは、夫は店があり来られないので自分だけの参加でも構わないかと尋ねるが、親の代役はきかないものだと、園長に一蹴される。家に戻ったあゆは、哲に運動会の午後は予約を受けないように頼むが、その直後に哲は予約を受けてしまう。そんな哲にあゆは激怒する。
そして、運動会当日。あゆは、早朝から起き出し佑樹の弁当を作ると、いつもよりも早く幼稚園へ向かう。運動会で規則を守らない父母を注意する「家族席係」に任命されていたのだ。幼稚園に着いたあゆは、列をなす父母の多さに驚く。先頭にいるのは、翠子の夫・北条一(東幹久)だ。あゆは早速、規則を破っている父母を注意するが、身勝手な親たちの行動はエスカレートするばかり。頭にきたあゆは「静かにしろ!」と一喝。勢いに押され、静かになったとき、ある園児があゆにいたずらをする。あゆが少年の頭を叩くと、園児は大声で泣き始める。あゆは父母からの冷たい視線にさらされ・・・。
第3話
川野あゆ(上戸彩)と夫・哲(大泉洋)、そしてその子供・佑樹(澁谷武尊)が暮らす家に、突然、あゆの父・吉田吾郎(大和田伸也)が現れ、「あゆが帰るまで帰らない」と居座ることに。その横暴でマイペースな振る舞いに川野家の3人はうんざり。心を開きかけていた佑樹も再び心を閉ざしてしまう。
そんなある日、佑樹が幼稚園に行く前にトイレを使おうとすると、ドアが開かない。新聞を持ち込んだ吾郎が占拠しているのだ。ノックをするも、吾郎に一喝された佑樹はトイレを我慢したまま登園するはめに。
一方、佑樹を幼稚園に送り届けたあゆは、相変わらず北条翠子(ともさかりえ)、花輪倫子(片瀬那奈)、小南八重(山口紗弥加)らママたちから無視され、それが佑樹の友達関係にも影響を及ぼしていることに気づく。
その頃、教室で遊んでいた園児たちが「臭い、臭い」と騒ぎはじめる。佑樹がウンチをもらしてしまったのだ。あゆはそんな佑樹を励ますが、佑樹の傷は簡単には癒えそうにない。そんな中、幼稚園から連絡が入り、今度は佑樹が翠子の息子・蓮(谷端奏人)を傷つけたというのだが・・・。
第4話
川野あゆ(上戸彩)と夫・哲(大泉洋)は、経営している美容室が最近ヒマなことを嘆いていた。そんな中、さくらんぼ幼稚園のママの1人・小南八重(山口紗弥加)がファッション誌のママ特集に載り、他のママたちの羨望の的に。
次号の特集に推薦してもらい、店を繁盛させようと、あゆは必死に八重にアプローチするのだが、相手にされない。
面白くない北条翠子(ともさかりえ)や花輪倫子(片瀬那奈)たちは、ある日、調子に乗っている八重の秘密を知ってしまう。幼稚園のハイキング当日、またしてもスター気取りで自慢話を始めた八重に、翠子は・・・。
第5話
川野あゆ(上戸彩)は、突然現れた哲(大泉洋)の前妻・景子(紺野まひる)と哲が話すのを店の奥で聞いていた。連絡もせずに家を訪ねてきた景子に、哲は不快感をあらわにするが、佑樹(澁谷武尊)を捨てたはずの景子は悪びれる様子もない。
後日、あゆがいつものように幼稚園に佑樹を迎えにいくと、佑樹の姿が見えない。誘拐騒動となり、北条翠子(ともさかりえ)、花輪倫子(片瀬那奈)、小南八重(山口紗弥加)らも加わって探すが見つからない。そんな中、あゆが景子と歩く佑樹を見つける。佑樹が無事だったことに安堵しつつも、景子の行為に戸惑うあゆ。あゆは、佑樹が自分には見せない顔を景子に見せることにショックを受ける。
その頃、翠子は幼稚園で園長・高沢理恵子(岡江久美子)と対峙(たいじ)していた。佑樹が来てからというもの、幼稚園の雰囲気が壊れてしまっている、と。そして、佑樹を擁護するかのような発言をする園長に、決定的な言葉を口にする。
一方、景子の存在があゆを不安にしていることを察した哲は、景子にニ度と家に来ないで欲しいと告げるが、逆に景子から聞かされる話に驚いて・・・。
第6話
あゆ(上戸彩)と哲(大泉洋)は、佑樹(澁谷武尊)がさくらんぼ幼稚園を辞めないことにしたと北条翠子(ともさかりえ)、花輪倫子(片瀬那奈)に報告するが、翠子らは猛反発。
そんな折、幼稚園ではまもなく開かれる「お遊戯会」の説明会が行われる。そこで園長から、お遊戯会当日に有名私立小学校の校長がやってくることが伝えられる。自分の子供のいいところを校長にアピールしたいママたちは、お遊戯会で上演する劇で少しでもいい役をもらいたいと早くも火花を散らしあう。あゆは、佑樹の忘れ物を取りに来た教室で、先生たちが配役を決めているところを見てしまう。そこでは、佑樹が王子役に!喜ぶあゆや哲とは別に、佑樹には秘めた想いがあり・・・。
第7話
川野あゆ(上戸彩)と夫・哲(大泉洋)は、突然「お受験する」と言い出した佑樹(澁谷武尊)の言葉に驚くが、当の佑樹はノリノリ。哲が地元の小学校に行くようにすすめても、好きな植松莉子(小出幸果)と同じ学校を受験すると言って聞かない。
あゆは佑樹が初めて自分からやりたいと主張したことだから、気持ちを尊重してやりたいと思うが、哲は金銭的な理由からも諦めさせるべきだと言い、ふたりの考えは食い違う。そんな中、あゆが莉子の母親・莉香(中山恵)に塾のことで相談していると、翠子(ともさかりえ)が来て塾の授業を見学してみればいいと提案。他の子たちはみんな何年も前からお受験のために準備している。そんな思いつきではついていけないことがわかるだろうと言うのだ。
あゆは佑樹を連れて、早速、子供たちが通う有名進学塾の見学に行く。ピンと張り詰めた空気が流れる教室では、みんな真剣モードで難しい問題を必死に解いていく。そんななか、見学の佑樹が当てられる。誰も出来るわけがないと思うが、佑樹は誰よりもスラスラと正解を答えはじめ・・・。
第8話
試験当日、お受験をやめた川野あゆ(上戸彩)と夫・哲(大泉洋)は、いつものように美容室で働いていた。すると、そこへ受験帰りの北条一(東幹久)がやって来て、受験に来なかった理由を問い詰める。哲は受験をやめたと説明するが、息子同士を同じ小学校に入れたい一は納得がいかない。
後日、一は再び川野家を訪ね、今からでも一緒に受験できる私立小学校があると哲に食い下がる。地元の公立小に行くことで、あゆと佑樹(澁谷武尊)と話が出来ている哲は、往生際の悪い一にイラつき、とうとう「俺はお前が嫌いなんだよ!」とストレートに気持ちをぶちまける。突然のことに、驚く一。まるで金縛りにあったかのように立ち尽くしていた一だったが、我に返ると店を飛び出して行き・・・。
第9話
クリスマスが近づき、佑樹(澁谷武尊)の欲しいものを聞き出そうとするあゆ(上戸彩)と哲(大泉洋)。しかし、佑樹はサンタさんにだけ伝えると、決して口にしない。
そんな中、哲が大怪我をしてしまい、あゆが仕事に出ることになる。代わりに佑樹の送り迎えをするようになった哲は、ママ社会の変化に驚く。なんとお受験に合格した子供のママと落ちた子供のママとの間で力関係が変わっていたのだ。そんな中、園ではクリスマス会が開かれるのだが・・・。
第10話
川野あゆ(上戸彩)、哲(大泉洋)、佑樹(澁谷武尊)は、事故を起こしたドバイ発の飛行機に佑樹の母と同姓同名の“イワサキ・ケイコ”という日本人が乗っていたことに衝撃を受ける。
そんな折、哲の元へ“ケイコ”が入院している病院から連絡が入る。日本での連絡先が哲になっていたらしいのだ。急いで病院へ向かったあゆたちが目にしたのは、ベッドに横たわる景子(紺野まひる)だった。生きてはいるが、意識不明の景子を見て、佑樹はひどく動揺する。
一方、景子が日本に来た目的に疑問を抱いた哲は、金井玉男(日村勇紀)らとインターネットでドバイでの景子の消息をたどる。その結果、ドバイで仕事をしていたことは間違いないが、結婚しているという形跡がどうしても見つからない。離婚して佑樹を取り戻すために帰国したのか・・・あゆと哲に不安が広がる。
出典:FOD