第1話『謎の妊婦』
2015年のある冬の夜、今泉菜央(森田望智)が勤務する新生病院に、所持品も何も無い身元不明の妊婦(小倉優香)が救急搬送される。この妊婦は臨月間近で、しかも自殺未遂を試みた形跡があり、この事で病院内は得も言われぬ不穏な空気が流れ始める―――。一命を取り留めた謎の妊婦を、献身的に看護する菜央ではあるが、謎の妊婦は一切、何も語ろうとしない。新生病院の看護師長で、現院長(羽場裕一)の一人娘の美恵(芦名星)は、時に不吉な笑みをうかべる謎の妊婦に対し、次第に拒否反応を示すようになり、病院から追い出そうとする・・・。
第2話『私は幽霊なのに・・・』
現院長の潤一郎(羽場裕一)と、謎の妊婦(小倉優香)の間には、隠された関係があった。それは約20年前に、当時の愛人の芙美子(泉はる)が生んだ女の子だったのだ。芙美子は潤一郎に認知を求めるが、新生病院初代院長の一人娘で麻酔科医の和代(山下容莉枝)の婿養子である潤一郎は、それに応じる事は出来ず、のらりくらりと関係を続けていた。そんな態度に業を煮やした芙美子は突如、潤一郎の前から姿を消すが、その年の冬、計画的に自殺未遂を企て新生病院に救急搬送される。搬送された芙美子が潤一郎の愛人である事を妻の和代が知る事となり、和代は嫉妬から芙美子を手に掛ける・・・。
第3話『憎しみの膨張』
現院長(羽場裕一)のかつての愛人が生んだ女の子である、謎の妊婦の英子(小倉優香)は、一向に心を閉ざしたままで、以前にも増して病室には不穏な空気が漂っていた。献身的に接する菜央(森田望智)に対し、英子の忌まわしい雰囲気から、ますます憎悪を増していく美恵(芦名星)は、いつしか自分の夫で、新生病院の産婦人科医の秀明(市川九團次)が、英子と何かしらの関係があるのではないかと疑い始める。そんな事は無いと秀明は否定するが、ある日、病院の廊下で英子と秀明のただならぬ関係性を目の当たりにし、疑いが確信へと変わって行く・・・。
第4話『代理出産』
英子(小倉優香)に対し、疑心暗鬼な気持ちを増していく美恵(芦名星)には、人には言えない苦悩があった。美恵は、子宮に先天的な病気があり、子供が出来にくい身体であるという事だった。日々、不妊治療で辛い思いをしている美恵にとって、すでに亡くなっている母親の和代(山下容莉枝)だけが、心の拠り所になっていた。そんなある日、父親である現院長の潤一郎(羽場裕一)と夫の秀明(市川九團次)から、思いがけない提案を受ける。それは代理母を介して、病院の跡取りを誕生させる計画だった。悩んだあげく、承諾する美恵であったが、その代理母こそが英子だったのだ・・・。
第5話『私を忘れないで』
出産間近だった英子(小倉優香)のお腹の中の胎児が、突如として死亡する。ショックを隠せない英子に対し、天罰が下ったと罵る美恵(芦名星)。英子の身を案じる菜央(森田望智)は、早くお腹の赤ちゃんを生んであげてお別れをするように促す。希望を失った英子は、菜央に対し「私を忘れないで」と、まるで自分の死期を悟ったかのように告げ、その場に倒れる。緊急手術により、死亡した胎児を子宮から取り上げられるが、手術中の出血が多く、輸血の用意をするよう指示が出た手術室へ、ラベルが貼られてない輸血パックを持った美恵が現れる・・・。
第6話『動き出した悪夢』
あれから5年の月日が経った2020年。以前から付き合っていた菜央(森田望智)と勇馬(松本大志)は結婚し、ささやかながらも、幸せな新婚生活を送っていた。菜央のお腹の中には、新しい命が宿っている。しかし、時折悪夢に悩まされるようになり、いつしか毎夜、悪夢にうなされるようになる。おまけにお腹の胎児の発育が思わしくなく、心身ともに疲弊していく菜央。更に、幻覚や幻聴に悩まされるようになり、その原因を究明する為に動き出す勇馬。究明して行く中で、5年前の新生病院での一連の出来事が原因ではないかと思い始める・・・。
第7話『事の真相』
相変わらず悪夢に悩まされ続けている菜央(森田望智)。心身とも、日々衰弱して行くのが目に見えて明らかな状態となっている。悪夢の原因を究明する為に、勇馬(松本大志)は、当時の病院関係者だけでなく、様々な人に聞き込みをしていく。そんな中、当時看護部長をしていた佐和子(おぞねせいこ)から、新生病院に関しての重要な証言を聞き出す。また時を同じくして、週刊誌記者(西洋亮)から、亡くなった英子(小倉優香)の葬儀時の写真が見つかったと連絡が入る。その写真に写っていた人物は、当時の産婦人科医である秀明(市川九團次)の姿であった・・・。
第8話『幼き日の英子』
新生病院の産婦人科医であった秀明(市川九團次)から、英子(小倉優香)の秘密を聞き出した勇馬(松本大志)は、幼少期に英子が過ごしていた群馬の輝子(赤座美代子)のもとへとやってくる。輝子から色々と幼少期の英子の事を聞き、菜央(森田望智)の悪夢は、英子が原因である事に辿りつく。幼少期の英子は、一時、新生病院の旧病棟で和代(山下容莉枝)から軟禁生活を強いられていた。また、英子と美恵(芦名星)は母親違いの姉妹という事実から、和代は将来、英子を美恵の身代わりにするつもりでいたのだった。何とか、軟禁生活から抜け出そうとする幼少期の英子は、旧病棟を探索中に、あるモノを見つける・・・。
第9話『あの子を探して』
菜央(森田望智)は、悪夢や幻覚幻聴が日を追うごとに激しくなり、心身ともに限界を迎えようとしていた。それを何とかしようと勇馬(松本大志)は、懸命に英子(小倉優香)の呪いについて調べ続ける。調べる中で勇馬は、英子が最期を迎えた場所、現在は廃墟と化している新生病院の中に秘密があると踏み、深夜に新生病院へと車を走らせる。閉院した新生病院に到着すると、まるで何かに導かれるかのように、勇馬は病院の中へ招き入れられる。その頃、菜央は目を覚まし、辺りを見渡していると、突如破水してしまう。自ら病院へ向かった菜央だが、陣痛が段々と激しくなり絶体絶命な状態に・・・。
第10話『あの子が生まれる』
危険な状態の菜央(森田望智)の目の前に現れたのは、かつての新生病院の先輩ナースで、菜央が慕っていた佐和子(おぞねせいこ)だった。現在、菜央が通院している産婦人科で助産師として働いていたのだった。「あなたの赤ちゃんは私が取り上げる!」と出産へと尽力する佐和子であるが、菜央とお腹の胎児は、とても危険な状態が続いている。一方、勇馬(松本大志)は、英子(小倉優香)が我々に見つけて欲しいモノを探す為、閉院した新生病院の中を探索して行く。はたして勇馬は、英子の呪いの秘密を見つけ出す事が出来るのか・・・?その先には、何が待ち受けているのか・・・?
出典:公式サイト