キャンプでテントを設営して焚き火を楽しむときには、適切な距離を保つことが重要です。
初めてのキャンプでは、焚き火台とテントの最適な距離がイメージしにくいこともあるでしょう。
この記事では、焚き火台とテントの安全な距離の取り方や、位置関係の注意点を解説します。
・焚き火とテントとの適切な距離がわかる
本記事の内容
焚き火台とテントの距離は3mが原則
キャンプで焚き火を楽しむ際は、焚き火台とテントの距離を少なくとも3m確保することが原則です。
自分のテントだけでなく、キャンプ場に設営されている他の人のテントからも十分な距離を取りましょう。
サイトによっては隣接するスペースとの距離が近く、焚き火台の位置次第では隣人とのトラブルに発展する可能性があります。
燃えやすいものから3m以上離れた場所を選んで、焚き火をする位置を決定するようにしてください。
大股で4歩が約3mに相当するので、歩測で距離を簡単に確認できます。
キャンプで焚き火台とテントの距離を取る理由
焚き火台とテントを3m以上離す具体的な理由は何が考えられるでしょうか。
ここでは、焚き火台とテントの距離を確保する理由を説明します。
火の粉が降り注ぐ可能性があるから
キャンプで焚き火をする際、大きな炎が上がることがよくあります。
薪を燃やすと火の粉が舞い上がり、周辺に散らばります。
テントを近くに設営すると火の粉がテントに降り注ぐ危険性があるため、十分な距離を置いて設営しなければなりません。
火の粉はテントに穴を開けてしまいますし、もし引火してしまうと、火災につながる可能性もあるので注意が必要です。
また、衣類にも付着し燃えてしまうこともあるため、安全な距離が必要になります。
テント内に煙が入るトラブルを防げるから
焚き火台が近いとテントに火の粉が降り注ぐリスクがあるだけでなく、煙がテント内に充満してしまう恐れがあります。
煙が充満すれば、テント内に置いてある衣類などに匂いが染みついてしまいます。
テント内の環境が悪くならないようにするためにも、テントから火を遠ざけることが重要です。
テントのロープ・ペグがあって危険だから
テントを張るときには、ロープやペグを使用します。
テントから1mの範囲内にはペグを打ちつけてあって、ロープも張られていることが多いでしょう。
あまりにも近い場所で焚き火をすると、焚き火の管理をするときにロープやペグに足を引っかけてしまうトラブルが起こり得ます。
安全にキャンプをするには、テントのロープやペグに接触する可能性がないくらいの距離を置いて火を熾すのが安全です。
焚き火台とテントの位置関係
焚き火台とテントの位置関係も重要です。
距離が離れていればトラブルは起こりにくいですが、位置関係が良いとさらに問題が発生しにくくなります。
風の状況を確認して、風上にテント、風下に焚き火を設置しましょう。
逆にしてしまうと、焚き火の火の粉がテントに降り注ぐ可能性が高まります。
設営するときには風向きをチェックし、安全性の高いレイアウトにすることが大切です。
テント近くでの焚き火でよくあるトラブルと対策
キャンプでテントを設営し、いざ焚き火を行おうとしたときに、トラブルに遭遇することがあります。
ここでは、キャンプの焚き火でよく起こるトラブルと対策について説明します。
風向きが変わってしまった
風上にテントを張ったつもりでも、風向きが変わってテントが風下になってしまうことは珍しくありません。
強風で火の粉がテントに届く可能性がある場合、焚き火を断念せざるを得ないでしょう。
しかし、テントと焚き火の距離を十分に確保していれば、風向きが変わっても安全に焚き火を楽しめます。
風向きは変わりやすいので現在の風向きに関わらず、安全な距離を保つことが重要な対策となります。
想定していた設置場所を取られてしまった
テントを設営している間に、焚き火をする予定の場所を他の人に取られてしまうことがあります。
先に焚き火台を仮設置しておいて、自分のスペースを確保しておきましょう。
また、利用スペースが明確に区分されているキャンプ場を選んだり、混雑の少ないシーズンにキャンプに行くのも一つの対策です。
ペグやロープに引っかかってしまった
テント近くで焚き火をすると、ペグやロープに引っかかってしまうことがあります。
特に暗い時間帯には、ペグやロープが見えにくいため注意が必要です。
このようなことを防ぐために反射材のついたロープやペグを使用する、夜間はヘッドランプなどを着用するといった対策があります。
加えて、テントから焚き火台までの動線を確保し、障害物がない状態にしておくことが重要です。
火の粉によるトラブルを防ぐ方法
キャンプでの焚き火を安全に楽しむために、火の粉によるトラブルを防ぐ方法をいくつか紹介します。
火の粉が飛びにくい焚き火台を選ぶ
焚き火台によって火の粉の飛びやすさに違いがあります。
火の粉が飛びにくい設計のものや、火の粉を防ぐ網がついた焚き火台を使用することで安全性が高まります。
風除けを設置する
風が強い場合、焚き火台の周りに風除けを設置することで、火の粉の飛散を防げます。
キャンプ用の専用風除けがあれば便利ですが、遮蔽物を置くことで簡易的な風よけになるので、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
常に焚き火を見守る
焚き火をしている間は、常に火の管理を怠らないことが重要です。
特に、火の粉が飛びやすい薪を使用している場合や、風が強いときはしっかりと気を配っておきましょう。
焚き火の近くにバケツや消火器などを用意し、万が一の際にすぐに対処できるようにしておくとさらに安心です。
まとめ
キャンプで焚き火を楽しむ際は、焚き火台とテントの距離を3m以上確保することは基本です。
できれば焚き火台の選び方や風向き、設置場所にも気を付けてください。
しっかりと対策を講じ、トラブルなく楽しいキャンプの思い出を残しましょう。