第1話
以前、人が殺され幽霊が出ると噂の流れるオフィスビルで、一挙に6人が死亡するという怪事件が発生した。西島美咲(須藤理彩)は、たった一人だけ生き残ったため、警察から疑いを掛けられる。西島の妹でオカルト好きの女子高生の久美子(野村佑香)は、美咲のことも知る自分の高校の科学部の顧問教師・安藤満男(岸谷五朗)に相談した。安藤は警察の科捜研に勤める美咲と同窓の相原夏美(吉本多香美)に成り行きを尋ねた。
夏美は、美咲は疑われているが、死体に外傷もなく死因は心臓麻痺であることを教えてくれる。ショックから我を取り戻した美咲は、現場にもう一人の人物がいて、その人間に肩をつかまれたと安藤たちに話す。
夏美は、科捜研の仲間に美咲がその時着ていた服の指紋の検出を頼む。さらに殺人マニアが作るホームページに「6人を殺したのは俺や」という「アリタ」という人物がチャット・インしてくる。アリタは「女一人の肩をもんで、生かしておいた」と犯人しか知り得ない状況を語り始める。
安藤は文章の特徴から、現場のオフィスにあったSが打てないキーボードを使いメールが送られていると見抜く。安藤と夏美はオフィスへ向かう。
中に入ると、夏美の携帯が鳴る。指紋を調べていた仲間の浅野(東根作寿英)からで、「服にあった指紋は、そのビルで8人殺してすでに死刑になった有田剛三のものだ」と言う。そのビルを呪いの超能力者・山村貞子の縁者・高野 舞(矢田亜希子)が見上げていた・・・・・・。
第2話
大量不審死の発生したオフィスビルに、高校の恩師・安藤(岸谷五朗)と潜入した科捜研所員・夏美(吉本多香美)は男に襲われた。コンピューターのモニターには「俺を見つけろ。ゲームの始まりだ」と文字が浮かんでいる。その男は、本当に3年前に死刑執行された有田剛三なのか・・・・・・。
そのころ、オカルト研究家の河合(升 毅)はテレビの生番組で大地震を言い当てた。ある男からの電話で予言したのだ。
一方、大量死亡の現場でただ一人生き残った夏美の同窓生・美咲(須藤理彩)はいつの間にか妊娠していた。相手は事件で死んだ恋人ということで、安藤は祝福したが、医者から胎児の成長速度が異常に速いと聞かされる。
夏美は、現場のフロッピーを調べ始めた。ただ1枚、パスワードの暗号が解けない謎のディスクがあった。夏美の上司・陸田(内藤剛志)は、独自捜査を続ける夏美を咎め、「『呪いのビデオ』を知っているか」と夏美にテープを渡した。信じられない夏美だったが、見ることは出来なかった。その同じ時刻、安藤の元に高野 舞(矢田亜希子)が訪れ、同様に「呪いのテープ」の存在を知らせた。
しばらくして安藤の元に、美咲の妹・久美子(野村佑香)から美咲の様子がおかしいと電話が入る。また夏美にも、同僚・青木から「謎のディスクの暗号が解けた。パスワードは『RING』だ」と電話が入った。
第3話
妊娠3ヵ月の美咲(須藤理彩)は妹・久美子(野村佑香)を突き飛ばして気絶させ、マンションから消えた。廃材置き場で発見された美咲はなんと出産していた。高野 舞(矢田亜希子)はその現場で奇妙な子供の声を聞き、安藤(岸谷五朗)に「山村貞子が生き返った気がする」と伝える。安藤は、夏美(吉本多香美)に「『呪いのビデオ』に符号が合い過ぎる」と言うが、科学的な解明にこだわる夏美は納得しない。
夏美は現場の指紋が「死刑囚・有田」のものではなく、その上コンピューター・ファイル自体が改ざんされていたことを突き止める。が、大量死の現場を収めたビデオテープの不思議なノイズを分析すると「ここから出して・・・・・・」という女の声が入っていた。
入院していた美咲は、誰かに襲われる。「私が、殺しに来る・・・・・・」と、うわ言を言う美咲。そして、美咲のベッドには・・・・・・。
第4話
病室に寝ているはずの美咲(須藤理彩)の死体を見つけ、安藤(岸谷五朗)は驚いた。その時、病室の美咲は久美子(野村佑香)を振りきり外へ飛び出した。“美咲の死体を片付けた”美咲は、現れた安藤に襲い掛かったが、突然絶命する。そこには美咲に重いアレルギー症状を引き起こす花が咲いていたのだ。本物の美咲なら近づくこともない。仮に美咲だとしても、死体もなく証明することもできなかった。安藤は「あの偽美咲は美咲が産んだ赤ん坊ではないか。謎のディスクは誰かが生まれ変わるために女性を妊娠させるのではないか」と推理し、夏美(吉本多香美)に話す。
久美子は「姉の死の真相を知りたければ、挟戸村に行け」という不思議な電話を受け、死者再生の言い伝えがある挟戸村へ向かう。村にある神社の境内に入ったところで失神するが遺伝子組み替えの権威・今西(陰山 泰)に助けられる。今西の連絡で安藤と夏美もやって来る。その村でも1ヶ月前に5人が同時に死ぬという謎の事件が発生しており、謎のディスクの出所ではないか、と言うのだが・・・・・・。
第5話
挟戸村の神社で死者蘇生の儀式を盗み見していた安藤(岸谷五朗)と夏美(吉本多香美)は、村人に拉致される。逃げ出そうとしたところ、なんと死んだはずの竹雄(問田憲輔)に遭遇する。夏美は、村の科学者・今西(陰山 泰)に相談しようと言う。
そのころ舞(矢田亜希子)は夏美の上司・陸田(内藤剛志)に面会し、「山村貞子の墓を暴いて封印を解いたのは警察ではないか」と尋ねる。不吉に笑う陸田。
今西の研究所で安藤たちは、猟銃を持った竹雄に襲われる。その竹雄を猟銃を奪った今西が射殺してしまうのだった・・・。
第6話
「呪いのディスク」を開ける生番組が始まった。が、パスワードを打ち込む瞬間にパソコンがダウンし、運良く放送は流れなかった。しかし、ディレクターの高村(及川麻衣)は、自分だけ内容を見ていた。しかも安藤(岸谷五朗)が取り戻しに行くと、すでに盗まれたと言う。
すべての謎の鍵は、廃屋になった研究所にあると踏んだ夏美(吉本多香美)は、入り口で不思議な少女を見つけ、後を追う。逃げ込んだ小学校に、黒地に白い円を描いた「月」の絵がずらりと飾ってある。教師は4ヶ月前、生徒全員が描いた、と言う。医大の織田(田辺誠一)に相談すると、その絵は、同時期に失踪し発見された亜美(大島優子)という少女の描いた絵と同じだった。亜美は研究所で見かけた少女そっくりだった。安藤と、亜美の家に行くと、一緒に失踪した双子の妹・里美は死んで発見されており、研究所にあった人形は里美のものと分かった。失踪時のことを思い出した亜美は、「誰か出てきた」と怯え、その時、テーブルのコップが動き、棚の絵が落ちた。その絵は、「月」ではなく「井戸」を底から見上げたものだった・・・。
第7話
テレビディレクター・高村(及川麻衣)は物理学者・笠原(大河内 浩)に撃ち殺されてしまった。しかし、安藤(岸谷五朗)は、殺された高村は山村貞子の生き返りに違いないと確信した。「呪いのディスク」を見つけなければ、被害は更に拡大する。が、高村が保管していたはずのディスクはすでになかった。
そんな夜、安藤は警察から呼び出された。笠原が安藤との面会を要求したのだ。笠原は「河合の後ろにいるものが分かりました。恐怖の大王です。間もなく巨大な災いがこの世を襲います」と気が触れたように言うのだった・・・・・・。
一方、夏美(吉本多香美)は、法医学者・織田(田辺誠一)と、謎の研究所について調査していた。織田は、そこから生きて帰ってきた少女・亜美(大島優子)の記憶をさらに調べたが、失敗に終わる。が、亜美は、一枚の研究所内の絵を描いた。その絵は精密で、コンピューターのモニター画面まで、正確に描写してあった。亜美は記憶を映像として固着できるらしく、そのモニターには、「RING」のパスワードと同じ種類の数字暗号らしきものが浮かんでいた。夏美と織田は、解読を始め、そして愕然とする二人。数字をアルファベットに置き換えるとそこには二人の人物の名前が現れた。一人は、狭戸村で殺された遺伝子学者・今西(陰山 泰)であり、もう一人は、科捜研部長・陸田(内藤剛志)であった。
第8話
美和子(純名里沙)を見舞いに行った安藤(岸谷五朗)は、死んだはずの息子・孝則(工藤雅哉)が生き返って美和子と遊んでいるのを見て混乱した。孝則は、1年前に海に出かけたところまでの記憶はあり、“本物”のようであったが・・・・・・。
翌日、安藤に山村貞子がコンタクトを取ってきた。指定場所に行くと舞の姿になった貞子(矢田亜希子)がいた。舞から産まれ、孝則も自分が産んだと言う。しかし、「孝則は間もなく死ぬ。嫌なら、呪いのフロッピーを渡せ」と脅す。
夏美(吉本多香美)の紹介で医師の織田(田辺誠一)の診察を受けると、孝則は急激な老化が進行していた。
安藤は、悩んだ末、ディスクを持っている陸田(内藤剛志)を訪ねるが・・・・・・。
第9話
舞(矢田亜希子)の体を使って舞の姿に生まれ変わった山村貞子は、急激な老化現象を食い止めるために必要としたディスクを手に入れることに失敗した。貞子の恨みと怨念はディスクを故意に落とした安藤(岸谷五朗)に向かっていった。安藤の方も息子・孝則を二度に渡り死なせてしまった悔悟の念にかられ、貞子に対する怒りに打ち震えていた。
安藤が、美和子(純名里沙)を見舞うと、美和子は息子・孝則が死んだことをすでに知っていた。貞子が知らせたのだ。美和子は狂乱し、容態が悪化した。
その帰り道、車のバックミラーに現れる貞子。「お前に本当の恐怖を味合わせてやる。お前は苦しみの中でどうすることも出来ずに死ぬのだ」と呪う。怖れる安藤。
その時から、安藤、久美子(野村佑香)、夏美(吉本多香美)が貞子と井戸にまつわる不可解な恐ろしい夢を見るのだが・・・。
第10話
呪いのディスクは、失われた。
貞子も姿を消し、安藤(岸谷五朗)や夏美(吉本多香美)に平穏な日々が戻ってきたように見えた。そんなある日、TVプロデューサー高村を殺した科学者・笠原(大河内 浩)から安藤に面会の要請が届いた。
安藤が拘置所を訪れると看守や職員が誰もいない。中に入ると笠原が一人待っていた。笠原は「恐怖の大王が殺してくれた。あなたに『これが始まりだ』と伝えるように言われた」と言った途端、死んでしまう。笠原の手には孝則や舞の姿をした貞子同様に老人のような皺が寄っているのだった。検視した織田(田辺誠一)によると、死因は急激な老衰だった。
第11話
「恐怖の大王」とは「看守」とは一体誰か?ノストラダムス研究家・河合(升 毅)は、テレビクルーを引き連れ、その正体を暴きに車を走らせたが、光に包まれ姿を消した。その現場で、安藤(岸谷五朗)と夏美(吉本多香美)は、若返った舞の姿をした貞子(矢田亜希子)を見付けた。貞子はやはり生きていたのだ。
「貞子を若返らせたのは『看守』か」。安藤に問い詰められた陸田は、20年前に行った子供の心理学実験を告白した。「看守」と「囚人」に分け、子供の行動を調べるのだが、「看守」は恐怖の力で「囚人」たちを操り、その内2人を死なせた。残った「囚人」の内2人は、殺人鬼の小山と有田であった。「看守」の名は「東 健一」。その時、電話が鳴る。東であった。「貞子というパートナーと一緒に実験の成果をお見せする」。陸田たちは恐怖に震えるのだった・・・・・・。
第12話
地下の秘密研究所を突き止めた安藤(岸谷五朗)、夏美(吉本 多香美)、陸田(内藤剛志)の前に織田(田辺誠一)が現れた。織田は「恐怖の大王」であり、陸田の実験に使われた「看守=東 健一」だったのだ。織田は言う。「すべては群集心理を操る実験だった。舞が貞子を産んだのは予定外だったが、彼女の老化を遺伝子治療し、実験対象にした。私はこれで『世界の看守』になる」とうそぶき、姿を消した。
織田はその後で、マスコミに「世界を破滅させる」というコメントとともに、拘置所を全滅させたウイルスを「恐怖の大王」の名で送り付けた。すぐさま織田の犯行と分かり、指名手配される。残りのウイルスも大学の裏手で見つかり、陸田は、ほっとした。が、陸田に織田から電話が入る。「お前は何も分かっていない。ウイルスの意味も、何に乗せるかも。明日実行する」と言って勝ち誇ったように電話を切るのだった・・・。
第13話
貞子を操り「恐怖の大王」と化した織田の秘密地下研究室は、大爆発を起こした。その真っ只中にいたはずの安藤(岸谷五朗)は、妻の美和子(純名里沙)、夏美(吉本多香美)、久美子(野村佑香)が見守る中、病院で目を覚ました。「助かったのは先生だけです」の言葉に喜びが込み上げる安藤だった。しかし、事故現場を訪れた安藤は、その爆発跡の大きさに、自分が生きていることに疑念を抱き、死体安置所を訪ねるのだが・・・。
出典:FOD