夏のシーズンに本州から北海道へキャンプに行くときには、服装で悩むのではないでしょうか。

北海道の夏は本州の夏とは違うので、同じ服装を用意すれば良いというわけではありません。

この記事では北海道の夏の特徴を踏まえて、キャンプ時におすすめの服装を紹介します。

この記事でわかること
・北海道の夏キャンプがわかる

 

本記事の内容

北海道の夏の特徴

北海道の夏は本州とは違い、涼しいと考えている方も多いでしょう。

緯度が高く気候が違うので気温が低いとイメージしがちですが、実際には必ずしも涼しいと言えるほどに気温が低いわけではありません。

地球温暖化やヒートアイランド現象の影響を受けて、暑い地域も出てきています。

北海道は広大な面積を持つため、地域による気温差が大きいことも特徴です。

道北、道央、道東、道南といった地域区分があり、それぞれの地域で夏の気候が異なります。

例えば、道央の札幌市では7月の平均気温が22℃前後ですが、道北の稚内市では19℃程度とやや低めの気温となっています。

さらに、北海道の夏は日較差が大きいことも覚えておく必要があります。

日中は気温が高くなりますが、夜になると気温が下がり、肌寒く感じることもあるでしょう。

特に、山間部やキャンプ場では、昼夜の寒暖差がより顕著になります。

これらの特徴を理解したうえで服装を選ぶことが大切です。

地域や時間帯に合わせ、柔軟に対応できるよう準備しましょう。

北海道の夏の気温

北海道の夏の気温は、昼間にはかなり上がるようになりました。

2020年以降の北海道の気温について、札幌の石狩地方を例に取ると以下のようになっています。

平均気温 最高気温 最低気温
7月 8月 7月 8月 7月 8月
2020 21.2℃ 23.3℃ 25.7℃ 28.1℃ 18.2℃ 19.6℃
2021 23.9℃ 22.9℃ 29.0℃ 27.2℃ 20.2℃ 19.6℃
2022 23.1℃ 22.7℃ 27.3℃ 26.8℃ 20.0℃ 19.5℃
2023 23.8℃ 26.7℃ 27.8℃ 30.9℃ 20.7℃ 23.7℃

 

データを見ると、7月と8月では年によって気温差があります。

平均的に見ると最高気温は30℃近くまで上昇し、最低気温は20℃前後まで下がることがわかります。

これは平均値なので、日によっては最高気温が30℃を超える日もあれば、最低気温が20℃を下回る日もあるでしょう。

山間部やキャンプ場では、昼夜の寒暖差がより顕著になるため注意が必要です

このような気温の変化に対応するためには、暑さと寒さの両方に対策できる服装を整えることが重要です。

日中の暑さ対策として、通気性の良い半袖シャツや速乾性のあるウェアを選ぶとよいでしょう。

一方、夜の冷え込みに備えて、長袖シャツやフリース、ジャケットなどの羽織れるものを用意しておきます。

また、天候の変化にも柔軟に対応できるよう、レインウェアや防風性の高いアウターもあれば安心です。

北海道の夏キャンプで快適に過ごせるように、気温や天候の変化を考慮した服装選びを心掛けましょう。

北海道は梅雨がなく蝦夷梅雨

北海道の夏は、蝦夷梅雨と呼ばれる特殊な天気になります。

本州の夏の初めには梅雨がやってきて、毎日のようにシトシトと雨が降り続くのが一般的です。

しかし北海道には梅雨がありません。その理由は、梅雨前線が北海道にかからないためです。

北海道では太平洋側を中心に雨が降ることが多く、2週間程度ぐずついた天気が続く期間があります。

この現象は、北海道ならではの気象条件といえるでしょう。

蝦夷梅雨の期間は湿度も上がりやすく、ムシムシとした不快感を感じます。

この時期にキャンプに出かけたときは、雨対策はもちろんのこと、湿度対策も忘れずに行いましょう。

速乾性や通気性に優れたウェアを選ぶことで、ムレを防ぎ、快適さを保てます。 

北海道の夏キャンプを快適に過ごすためには、暑さにも寒さにも対策することが重要です。

ここでは北海道の夏キャンプで用意しておきたいおすすめの服装を紹介します。

吸汗速乾シャツ

北海道の夏は、昼間は30℃を超える日があるので基本的に暑いと考えましょう。

吸汗速乾シャツが昼間の服装としておすすめです。

キャンプ中は活動的で大量に汗をかくことが予想されますが、吸汗速乾素材のシャツなら汗を素早く吸収・発散してくれるため快適な着心地を保てます。

日差しが強くない日であれば、半袖シャツでも十分でしょう。

ただし、日焼け対策として長袖シャツを選ぶのもよいアイデアです。

長ズボン

北海道の夏は本州の内陸部に比べると最高気温が低めなので、長ズボンでも快適に過ごせます。

また、キャンプ場の自然の中には肌に触れるとかぶれてしまう草や、蚊やアブなどの虫もいるため、肌の露出を抑える長ズボンは実用的です。

特に、ジーンズは丈夫で風を通しにくい素材なので、夜の冷え込みにも対応できておすすめです。

さらに、火の粉が飛んでも燃えにくいという安心感もあります。

ポケットが多いカーゴパンツも、小物の収納に便利で行動しやすいです。

帽子

夏のキャンプで帽子は必須アイテムです。

北海道でも夏の昼間は日差しが強くなるので、熱中症予防のために帽子を着用しましょう。

ハットやキャップなど、好みのスタイルを選んでください。

通気性の良いメッシュ素材や、汗を吸収するインナーバンド付きの帽子もおすすめです。

シューズまたはブーツ

キャンプ場の地面の状態によってはサンダルでも問題ありませんが、自然が豊かなキャンプ場では、虫刺されや草によるかぶれ、怪我のリスクがあるため、シューズやブーツを履くのが賢明です。

テントの中など安全なエリア以外は、足元をしっかりガードできる履物を選びましょう。

トレッキングブーツなら、アウトドアでの行動をサポートしてくれます。

タイツ

夕方以降の気温低下に備えて、ズボンの下に着用するタイツは効果的です。

フィット感が強すぎないタイプを選べば、就寝時も気にならずに着用できるでしょう。

吸湿発熱素材のタイツなら、保温性がさらにアップします。

薄手の上着

夜の冷え込みに対応するため、フリースやナイロンのジャンパーなどの薄手の上着を用意しておくと安心です。

ブランケットと違って、上着なら着たまま行動できるので便利です。

ナイロン素材は燃えにくいので、夜の焚き火タイムにも適しています。

ただし、化繊の上着は火の粉で溶ける恐れがあるので注意が必要です。

レインウェア

蝦夷梅雨の時期は雨の日が続くことがあるため、レインウェアは必携アイテムです。

しっかりとした厚手のレインウェアなら、防寒着としても活躍してくれるでしょう。

天候が不安定な日は、レインウェアを持ち歩いていれば急な雨にも慌てずに対応できます。

北海道の夏キャンプを快適にする服装・持ち物のポイント

北海道での夏キャンプは、準備を十分に整えればとても快適に楽しめます。

ここでは、北海道の夏キャンプの服装に関連して押さえておきたいポイントを紹介します。

レイヤリングで寒暖の差に対応する

北海道の夏は寒暖の差が大きいため、レイヤリングを意識して服装を選ぶことが重要です。

レイヤリングとは、複数の衣類を重ね着し、温度調節を行う着方のことです。

基本的には、肌に直接触れる下着(ベースレイヤー)、保温性のある中間着(ミドルレイヤー)、防風・防水性のある上着(アウターレイヤー)の3層構造が理想的です。

ベースレイヤーには、吸汗速乾性の高い素材を選びましょう。

汗をかいても素早く乾燥し、肌へのベタつきを防げます。

ミドルレイヤーは、フリースやウールなどの保温性の高い素材がおすすめです。

気温が下がったときに重ね着することで、体温を逃がさず暖かさを保てます。

アウターレイヤーには、防風・防水性のあるジャケットを選ぶとよいでしょう。

レイヤリングのポイントは、気温の変化に合わせて着脱しやすい服装を選ぶことです。

ジッパーやボタンなどの開閉部分が多いアイテムだと、温度調節がしやすくなります。

また、衣類を多く持ち込むスペースがない場合は、1枚で様々な温度帯に対応できる高機能なアイテムを選ぶのも一つの方法です。

例えば、速乾性と保温性を兼ね備えたハイブリッドな長袖シャツなどは、1枚で幅広い温度変化に対応できます。

北海道の夏キャンプでは、晴れて暑くなったり、雨が降って急激に冷え込んだりと、気候が不安定になることがあります。

レイヤリングを活用して、どのような天候の変化にも柔軟に対応できる服装を準備しておきましょう。

汗の対策を徹底する

北海道の夏は蒸し暑くなることがあり、少し動くだけでも大量の汗をかくことがあります。

汗をかいた服を着たまま、夜に気温が下がると体温が奪われ、体調を崩すリスクがあります。

昼間の暑さとのギャップが大きいほど、その危険性は高まります。

また、大量の汗は不快なにおいの原因にもなり、周囲への配慮も必要でしょう。

汗対策として、吸汗速乾性の高い素材の服を選ぶことが効果的です。

汗を素早く吸収し、乾燥させることでベタつきや冷えを防げます。

また、着替えを何枚か用意しておいて、汗をかいた服は早めに着替えられるようにしておきましょう。

天気予報を確認する

北海道の夏キャンプでは、天気予報を確認して服装を検討しましょう。

キャンプ予定日の前後の天気予報をチェックすることで、予想される気温の範囲や、雨などの悪天候の可能性を把握できます。

特に、気候が不安定な時期は、暑さと寒さの両極端が予想されます。

そのような状況では、幅広い温度変化に対応できるよう服装の準備が必要でしょう。

日中は半袖シャツで過ごせる暑さでも、夜は長袖シャツやジャケットが必要になるかもしれません。

レイヤリングを意識して、調整しやすい服装を用意するとよいでしょう。

雨の可能性がある場合は、レインウェアや撥水性の高いアウターの用意も欠かせません。

天候の急変に備えて、雨具は常に手の届く場所に置いておくことをおすすめします。

まとめ

北海道での夏キャンプでは、暑さと寒さの両方に対策できる服装を準備することが重要です。

夏の暑い日には30℃を超えるので、昼間は汗をかいても問題ない服装を整えましょう。

夜は20℃を下回ることもあるため、半袖・半ズボンでは寒くて眠れません。

上着などを準備し、夜も快適に過ごせるようにしておきましょう。

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