下北沢カフェの一番人気メニュー「2種盛りカレー」に隠された深い歴史
下北沢カフェの2種盛りカレーに隠された深い歴史
皆さんこんにちは。WAITER-Uのつくいです。私は下北沢でキャンプ場のようなカフェを経営しており、今日は当店で一番人気のメニューである「2種盛りカレー」について、その奥深い背景をお話しさせていただきます。
2種盛りカレーの構成
当店の「2種盛りカレー」は、2つの特徴的なカレーで構成されています。
- ポークビンダルカレー:インドに伝わる豚肉のカレー
- ダールカレー:豆を使った優しい味わいのカレー
ゴア州に由来する珍しいインドカレー
インドのカレーと申し上げましたが、インドは大多数の方がヒンドゥー教を信仰する国です。ヒンドゥー教では牛や豚、魚介類、卵、ニンニク、ニラなどの薬味系など、多くの食材が宗教上の理由で禁じられています。
そんな中で、当店のポークビンダルカレーは豚肉を使用した非常に珍しいインドカレーです。なぜこのようなカレーが存在するのか、その背景にはインドのゴア州という特別な地域が深く関わっています。
日本人僧侶・佐々井秀嶺さんとの深い関係
ゴア州は、ある日本人と深い関わりを持つ場所です。その人物とは、僧侶の佐々井秀嶺さんです。
佐々井さんは岡山県生まれで、タイでの仏教修行中に人種差別を目の当たりにし、差別と戦う決意を固められました。その後、インドのカースト制度を何とかするために日本国籍を捨てインド国籍を取得し、現地でヒンドゥー教から仏教への改宗活動を長年続けていらっしゃいます。
仏教の広がりと食文化への影響
佐々井さんの活動もあり、現在インドでは全人口約14億人のうち0.7%にあたる約840万人が仏教徒となっています。
ゴア州は仏教が根付いている地域の一つで、仏教では豚肉の摂取が禁じられていないため、ポークビンダルカレーがこの地域で広く食べられるようになったという背景があります。
一般的なインドカレーとの違い
一般的なインドカレー店では、バターチキンカレーやマトンカレー、ほうれん草カレーなどが主流ですが、当店のポークビンダルカレーは非常に珍しいメニューです。
インドの雰囲気を演出するバスマティライス
インドらしさをより感じていただくため、お米にもこだわりを持っています。日本のお米ではなく、細長いバスマティライスを使用し、カルダモンとシナモンを加えて炊き上げます。
日本のお米のようにもっちりとした食感ではなく、サラサラとした食感が特徴で、カレーのルーとよく合います。バスマティライスでカレーを提供する店は日本ではまだ珍しく、現地のエスニック感を味わっていただけます。
辛さ控えめで食べやすい味わい
カレーというと辛いイメージを持たれる方が多いと思いますが、当店のカレーはヨーグルトをたっぷり使用しているため酸味があり、辛いものが苦手な方でも美味しくお召し上がりいただけます。
下北沢にお越しの際は、ぜひ一度当店の「2種盛りカレー」をお試しください。皆様のご来店を心よりお待ちしております。
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