今日の一冊。第3回目の今回は漫画家つげ義春先生の「つげ義春の温泉です」
この本に出会ったのは私が敬愛してやまないYouTuber、テルさんTVでテルさんが奥多摩での車中泊で読んでいたところからでした。
文庫本の大きさで小説のように表紙からは見えますが中を開いてみると、全体の半分位までは、1960年代末から70年代にかけて、日本列島の片隅にあって観光客はまったく行かないであろう温泉街で撮影した写真集のようになっています。すべて白黒写真で、昭和40年代ころに撮影されたものですが、令和の今の時代でも恐らく同じ光景な気がする不思議な写真です。
温泉を楽しむ地元の方が写っていますが、そこからまだインターネットもスマホも無い時代の「何もしないを愉しむ」時間の匂いのようなものを感じます。
今、電車に乗ると多くの人は特に用事もなくスマホを降りる駅までずっと眺めている人がほとんどです。それが悪いともあまり思いませんが、何か考えさせられることでもあります。
明日の移動の際は、是非この小さな本を目的地まで眺めてみてはいかがでしょうか。