今日の一冊。今回は、福音館書店から1985年初版された「冒険図鑑」をご紹介します。
私がこの本に出会ったのは小学校2年生の頃、地元の本屋さんで母親にねだって買ってもらったのが出会いでした。1990年代後半の当時は、インターネットはまだまだ普及していなく、やっと親が折り畳めないケータイを持ち始めた時代で、買い物は百貨店の文化が根付いていました。
当時、百貨店にいくと私はスポーツ用品コーナーに必ず行き、今で言うサコッシュのようなポーチを見るのが大好きでした。特に東急ハンズのトラベルコーナーとかは最高でした。
昔の商品のパッケージってどこか大人の余裕ではないですが、洒落っ気がありました。
言語化するのは難しいですが、90年代のSPALDINGSのポーチのタグが痺れるほどに小学生ながらカッコ良さを感じたのを良く覚えています。
中にはタバコの吸い殻をそのまま入れられる防火用ポケットが付いたモデルまであって、タグにあるニューヨークのイラストに良く生えていて憧れたものでした。
そんなある日にいつものように自宅近くの百貨店に行き、本屋に立ち寄った際に見つけたのが、「冒険図鑑」でした。中身を見てこのページで心を釘付けにされます。
バックパックにその日に必要なものが効率よく詰め込まれ、コンパスと地図を持って進むべき道を見つけていく探検家が持つバックのイラストに飲まれていきました。
それから無性にカバンが好きになり、ガジェットやギアが好きになり、大人になった今キャンプと料理が大好きになりました。
巷ではキャンプブームは終わったと一部の人が言ってますが、そもそもキャンプとは大自然の中に身をおいて、自分自身との対話をするような行為です。なので、本当のアウトドアが好きになった人からすると、ブームが過ぎ去ったから飽きてやめてしまうゲームのようなものではなく、生涯の趣味になりうるようなものではないかと、私は考えます。