今日の映画シリーズ、第5回目の今回はイギリスの映画「LOVE ACTUALLY」です。「ノッティングヒルの恋人」にも出ていた俳優、ヒュー・グラントがイギリスの首相役で出ています。ダンディです。英国紳士って感じが堪らなく好きです。私は彼が好きだからイギリスに留学しました。それくらい好きです。留学した話は本当です。
俳優って空気を通して世界観を作る仕事
私はIT業界でしか働いたことがなく、20代の私は仕事とは数値で図れる「何か」で高い成果を出してこそナンボだとそこそこ本気で信じていました。そんな私が芸術の凄さをなんとなく知ったのは映画監督をしている友人の存在が大きいです。彼とはよくお酒を呑みながら、「デザイン」と「アート」の定義の違いについて深く語らいました。
デザインは問題を解決をするための方法で、アートは問題の提起、つまりは既知ではないものに対しての冒険を与えてくれるようなものだと。そんなニュアンスの話を永遠と繰り返していました。
アートの職として挙げられる俳優業。私がこの職業、本当に凄いなと感じたのは北京にある中国映画博物館を訪れたときのこと。
最近の映画はCGが多用されていますが、その撮影現場は映像とは想像からは想像もつかないような無味乾燥なスタジオです。断崖絶壁の崖に敵から追い詰められているシーンの撮影も実際は緑色のスクリーンしかないところで撮っていると説明がある展示がありました。
そんな無味乾燥な空間で、生きるか死ぬかの瀬戸際の表情、臨場感を人間が演技という方法で創り上げるのか。と思うとアートの偉大さや、それを職として活躍されている方々には尊敬しか出来なくなりました。
ヘイトが叫ばれる世間だけど、愛はそこらじゅうに溢れている
さて、私が好きな映画の上位5本には入る「LOVE ACTUALLY」ですが、映画の始まりのほうに出てくるロンドン・ヒースロー空港の到着ロビー。ヒュー・グラントのナレーションとともに出てくる、再会を喜ぶ人々。親子であったり恋人であったり、昔からの友人であったり。何かと憎悪がニュースになっている昨今ですが、今、この瞬間に羽田空港の到着ロビーに行っても、誰かとの再会を喜ぶ「愛」をたくさん見ることができるのではないでしょうか。