元々は妻の知り合いが北京郊外の田舎に土地を複数所有していて、場所はあるけど誰もこなく、都心からのアクセスも微妙なため、マンションにも出来ず、お店も出来ず何か良いアイディアがあればすぐにでも何か作りたいという相談から始まりました。
当時は2019年。まだ世界がコロナという言葉をビール以外あまり知らない時代でした。
当時は「周りに何もないけれど豊かな自然を愉しむ」をコンセプトにして、サイクリングコースが近くにあることから、自転車をメンテナンスできて、食事もできて、そこに泊まることも出来る、自転車好きのためのホテルを作ろうとしていました。
世界がコロナで騒ぎたすよりも、中国では一足はやく、2019年の年末頃からなんか変な感染症が武漢で流行り始めていると話題になった頃でした。
現地の視察にも何回も行き、プロジェクトを始めたとたんに中国国内で旅行ムードは一気になくなりコロナ禍へ時代はシフトして、この話は白紙になってしまいました。
それからWeb系の会社の役員となり、コロナ禍でリモートで仕事をし過ぎて精神的につらくなり、私は車を走らせ、奥多摩にフラッと行きました。自然にストレスの解放を求めたのです。眼の前に広がる景色は10年前、20年前、もっと前からきっと変わらないであろう山。木の匂い。都会では聞いたことのない鳥のさえずり。これらにすっかり魅了されソロキャンプを始めるようになります。
そして2023年、当時流れてしまった話が戻ってきました。「北京で何かできないか」と。
コロナ禍で中国でもキャンプ業界は非常に成長しています。迷わず決めました。中国でキャンプ場を作ろうと。
良いキャンプ場の条件とは?
日本でキャンプをしていた時は、野営地のような場所にはあまりいかず、人の少ないキャンプ場を利用していたのですが、こちらに来てから、よく考えて設計されていたのだなと実感しました。日本のキャンプ場は五感が喜ぶ感覚があります。これまでに気付いた条件を箇条書きでまとめてみました。
- 高い木が良いバランスで生えていて、サイトに使える面積が広いこと。
- 川など水がある場所はその水自体がキレイであること。
- 車が通れるスペースが確保されていること。
- 地面が砂利、芝生と区画が分かれていてどこでもペグが打ちやすい。
- 絶景がある。
- 自然を感じる匂いがある。
- 車で乗り入れられて荷物の出し入れが楽であること。
- 「ホタルが見れる」のような人に話したくなる経験が出来ること。
ざっと思いつくだけでこれだけありました。これらを一つ一つ叶えるべく、今日から来年度のオープンに向けて頑張っていきます。