子育ての方針と夫婦で違いが出た場合の対応策
・子育ての方針でぶつかったときの対応がわかる
・子育ての方針の違いは夫婦喧嘩の原因でも特に多い
「その言い方は良くない」
子供に注意するときに、お互いにこう言ってしまうことがあります。
イントネーション、言葉選び、言いたいことは分かっているが子供に与える影響を考えて注意しますが、
揚げ足取りに似た小言を言ってしまい、子供の前でケンカという、本末転倒な結果になってしまうことが、特に幼い頃には多々あります。
子供の基本的な性格付け、情操教育においては親の言葉、表情が与える影響は計り知れません。
不安でオドオドした子供に育つのか、「自分は愛されている」という自信の下、生き生きと育つのか、子供の将来を考えると、ついお互いに神経質になってしまいます。
特に余裕のない初めての子供の場合はその傾向が顕著です。
・よくある子育ての方針
良くある子育ての方針は、学業優秀、スポーツ万能、良好な人間関係などのパターンです。
しかし、子の成長ともにそれは親のエゴという事に気づき、徐々に親のどちらかが理想を求め、片方が現実に沿う考えを子供に与えます。そんな親の考えのすり合わせについて記述したいと思います。
・教育
私たち夫婦は、私がスポーツを、妻が学業を一生懸命やらせたいと思い、子供を育てました。
スポーツと言っても幼い頃は、ただ公園を走り回る程度の事で、基礎体力の向上を目指す程度でした。
妻は、1年生は何分、6年生は何時間とプランを立てて、勉強をさせていました。
その後は子供が運動よりも勉強に関心を寄せてきたので、次第に子供の興味関心のある方へとシフトしていきました
しかし得てして子供というのは勉強が嫌いです。サッカーもしたいしゲームにスマホ、誘惑がたくさんあります。
私自身が只々「将来困るから」と勉強を【押し付けられて】きたので、勉強をするという事が苦痛でしかありませんでした。誘惑の多い今の時代の子供であれば尚更です。
そこでどうやって子供に勉強に向かわせたかというと、将来どんな職業に就いても良いように勉強しておきなさいということでした。
極端な話、ホームレスになっても、廃棄物にありつくために、数学の確率論が役に立つと言ってきました。映画監督でもスポーツ選手でもです。見せ方、分析に学業は役に立ちます。
ホームレスは極端ですが、子供が将来どの様な大人になろうとしても良いように、選択肢を自ら狭めないように、なぜ勉強をしなくてはいけないかという事を、本人が納得できるまで、事あるごとに話してきました。
・交友関係
親の影響があるのは、せいぜい小学校半ばまでです。
それ以降は、友達の影響が多分にあると言えるでしょう。
勉強が好きな子、スポーツが好き、アニメ好き、誰と付き合い影響を受け、与える子どもに育つのか
肝心なのは、友達を探す基準の【考え方を】与えるということです。
思春期を迎え友人関係に悩み、ふさぎ込む我が子を見て、妻はしきりに「どうしたの?なんかあった?」と聞いていました。
私は子供の事だから、自分で悩み解決した方が良いと静観していました。
妻に「少しほおっておきなさい」と言いましたが、妻は過保護ではと思えるくらいに干渉していきました。
結果的には、妻の過干渉が、後になんでも話してくれる関係性を築くきっかけにもなりました。
、日々の生活の中での会話を多くすることで、変化に気づきアドバイスが出来る関係であることが肝心です。
その時に肝心なのは、一般論、理想論を話さないことです。
自分の成功体験はもちろんのこと、時にはこういう事をして失敗したというのを話すことも重要です。
そうすることで親も「失敗して来たんだ」、「やり直せばいいんだ」と自己肯定感を持つことが出来るようになります。
・習い事
お恥ずかしながらうちはあまり裕福ではないので、よそ様のように子供の興味関心のままに習い事をさせてあげられませんでした。
それでも妻は、市や、社会福祉協議会主催の講座などに積極的に通わせました。
通うにあたり、私はバスで、妻は車で送り迎えをと主張し、「休みたければ休めばいい」と言う妻に対して「一度決めたら休まず行きなさい」という私。
ここでも自立と支援がぶつかります。
私も自分の経験したスポーツをさせようと、物心つく頃からDVDを見せていました。
しかし、本人は横で一生懸命“絵”を描いているのです。毎日毎日、全く自発的にです。
お小遣いで紙を買い、お年玉で60色の色鉛筆を買い、それは段々と落書きのレベルではなくなり、最終的に県で一番の賞を取るまでになりました。
本人の興味があれば、親がやらせようとしなくとも、自発的に伸びていきます。教材も自分で探してきますし、今の時代インターネットで色々と学べます。
肝心なのは、その子の興味を否定しないことです。
時には「勉強もしないで」と言いたくなることもありますが、大人だって息抜きに飲みに行きたくなることもあります。
そう思うとノートのはじっこ、プリントの裏に絵を描くことくらい目をつむってあげられます。
・違いがあるからこそ多様な教育ができる
「そんなことで怒ることないでしょう」
子供に注意すると、お互いにこう言ってしまうことがよくあります。
けれども自分から見て大きなことではなくとも、相手からすると、とても重要なことがあります。
前述しましたがそれでケンカになったりします。
それもこれも全て子どもを思うが故なのです。
妻には妻の、私には私の子どもを想う気持ちがあるのです。
「あの人はなってない」とは思わずに、妻の方針夫の方針を尊重して、親の全ては子どもの未来のためにあるという意識の下、関わり合いを持ち続けたいと思います。
・夫婦のコミュニケーションが大切
(問題となっているのは、子育ての方針が違うことではなく、意見が異なった時のお互いの向き合い方であることとまとめる)
子供を叱った日の夜は、夫婦でどういう理由で叱ったのかと話し合います。
時には夜中の1時2時まで話すこともあります。
そうしないと、今度子供が同じことをしたときに基準が出来ていないと、返って子どもが迷ってしまうからです。
そして次に叱った時は子供に「お父さんこういうことを言いたかったんじゃないかな?」とお互いにフォローにする事が出来き、【なぜ叱られたか】という確認をし、これからどうすれば良いか【一緒に考える】ことにしています。
色々書きましたが最終的に私たち夫婦の出した答えは三つだけです。
具体的には、挨拶、箸の持ち方、靴の脱ぎ方。
これさえできていれば、興味の赴くままにやりたいことをやらせるという事でした。
それが親にしてあげられる最後のプレゼントなのです。
もちろん勉強はして欲しいですけど。