マイナス15度の冬キャンプ!!重ね着と焚き火対策の燃えにくい服装とは?

この記事でわかること
・焚き火に適した服装がわかる

・冬キャンプは重ね着が基本

標高の高い高原のキャンプ場では、厳冬期(1~2月)では-10℃以下となる極寒のキャンプとなることもあります。

さらに風も強いので体感温度はもっと低くなります。

ですので、ここではもう少し厳しい-15℃を想定して記載していきたいと思います

その時に重要なのは、高機能のジャケット1枚を着るよりも重ね着(レイヤリング)をすることで生地と生地の間に空気の層を作り、体温により温められた空気を逃さないことです。

冬キャンプでは食事や焚き火などじっとしているばかりではなく、雪かきなどアクティブに動き、暑く感じる事もあるでしょう。

そのような時にもレイヤリングを意識した服装であれば、ジャケットを一枚脱ぐなどをすることで体温調整をすることが出来ます。

ここでは-15℃でのキャンプでのレイアリング、さらには焚き火に適した服装を考察していきます。

・上半身

・インナー

【汗を肌から離し、ドライに保つ】

導入コストはかかりますが、私はウールをおすすめします。

インナーは着心地の良い綿素材が古くから使われていましたが、汗が蒸発せずに体を冷やしてしまう弱点がありました。

そこで登場したのがポリエステルに代表される化繊です。

化繊は素早く汗を吸い取り、蒸発させることができ、常に肌をドライに保つことで汗冷えを防いでくれます。

また、近年メリノウールに代表されるウール素材も見られるようになりました。

ウールは繊維のもつスケイルという鱗が肌にチクチクと刺さることで敬遠されてきましたが、繊維を紡ぐ技術が発達し解消されました。

それにより天然素材の風合いと温かさ、防臭効果が認められ極地などで使われることが多くなりました。

・中間着(フリース・ダウン)

【空気の層を作り保温する】

インナーから出た汗を素早くアウターに移しつつ、温かい空気を保持し体温を保つ役割があります。

フリースは通気性が良く、インナーから発せられた汗を溜め込むことなく、外に逃がしてくれます。乾燥時間も短く、アクティブに動くキャンプでしたらフリースをお勧めします。

ダウンはフリースよりも軽量で、重さ当たりの保温力に優れ、気温の低い環境でのんびり過ごしたい時にはダウンが選択肢の筆頭に来ます。

畳んだ時の大きさもフリースよりも小さくなります。

どの様なキャンプをしたいかを明確にして自分に合った物を選びましょう。

一般的にはフリースを着る事が多いですが、最近は袖を切り離したダウンベストが見受けられます。

ダウンベストは腕の取り回しが楽で、冬のレイアリングでどうしても動きにくくなってしまいがちな状況を緩和してくれます。

・アウター

【外気を遮断し空気を溜める】

一番外側に着るアウターは外気の侵入を防ぎ、温まった空気を溜め込む事が求められます。

素材で言うとナイロンが的確でしょう。

しかし、今回のテーマである焚き火対策に関して言うと、どうしてもナイロンは弱くなってしまいます。

そこでお勧めしたいのが、難燃性のジャケット。

火の粉に強く、多少の風であれば防いでくれ、キャンプでの焚き火シーンにピッタリです。

それでも火の粉での穴あきを完璧には防げないので、アウトドアブランドの高価な物より、最近では作業用品店で安価でおしゃれなジャケットが売っているので、予算に応じて候補の一つに加えてはいかがでしょう。

・下半身

・タイツ

タイツに関しても化繊が選択肢の中心となるでしょう。

上半身と比べ発汗が少なく、汗冷えの心配は少ないですが、肌に密着し肌をドライに保つことが重要なのは変わりません。

しかし、注意が必要なのは、あまりにもフィット感が強すぎ、圧迫しすぎると血流が悪くなり、返って冷えてしまうことがあります。

きつすぎず、緩すぎない適度な物を選びましょう。

・中間着(フリース・ダウン)

中間着はナイロン製の物の裏地にボアが付いたもの、またはフリースのスウェットがお勧めです。

冷えに関してはとにかく下半身を冷やさない事が重要です。多少ダボついても動きの少ないキャンプ生活でしたら温かさを重視した方が良いです。

・アウター

インナー、中間着で十分に空気を溜め込んだらその空気を逃さないように、耐風性のある素材を選びましょう。

耐風性のある素材で思い浮かぶのはやはりナイロンですが、焚き火を想定した場合、どうしても弱くなってしまいます。

下半身の場合、座った状態だと火の子が飛んできた時に、どうしても関節部に留まってしまい、綿100%のパンツを履いていても貫通してしまいがちです。

そこでお勧めしたいのが、難燃性のブランケットで体全体を包んでしまうことです。

難燃性のブランケットであれば、余程大きな火の粉ではない限り、燃え広がることは少ないです。

下半身だけでも良いですし、冷え込みが強い時には全身を包むなど、応用範囲は広いのも嬉しいところです。

・下半身

・頭部

ここから記述する頭部、手、靴下は特に発汗の多い箇所です。

ポイントはとにかく“蒸れを防ぐ”という事です。

まず頭部ですが、ニット帽をお勧めします。

キャップに耳当てという組み合わせを見ますが、キャップだと透湿性が乏しく、体が温まってきた時の発汗に追いつかないことがあります。

耳当ても密着力が弱く隙間から風が侵入してしまいます。

耳は一度冷えてしまうとなかなか温まってくれず、手、足と共に凍傷にかかりやすい箇所で、注意が必要です。

その点ニット帽であれば、適度なフィット感、透湿性があり蒸れる事はありません。

熱くなれば少しずらして被ることで、蒸れを解消することができます。

・手

手袋は必ずインナー、アウターに分かれたセパレートタイプを選びましょう。

インナーは保温吸湿性のあるものにします。

インナーは予備を用意し、汗で濡れたら取り換え、交換したものは焚き火などで乾かし、ドライな物を常に一つキープしておくようにしましょう。

アウターは防風性のあるものを。作業性を考えると5本指タイプ、保温性を重視するなら2~3本指のミトンタイプをお勧めします。

焚き火など熱いのを触る時はレザーグローブなどに履き替えましょう。

・靴下

靴下の基本もレイアリングです。

化繊の物をインナーに、もう一枚を外側に履きます。

インナーは五本指を試してみてください。

指の間がドライに保たれて、汗冷えが抑えられます。

アウターはウール一択と私は考えます、

足先が冷えてしまうと痛みが出てきて、なかなか温まってくれません。

それに靴下くらいであれば、ウールの商品でもそこまで値は張ることもありません。靴下にはお金をかけましょう。

クッション性があり、長時間歩く場合にも適しています。

・まとめ

寒いからとたくさん着込んで、テントの設営焚き火の準備と、ちょっと動くと汗をかいてしまい、食事の時やいざ焚き火を始めてじっとしていると、すぐにその汗が冷えてしまう。

とにかく冬キャンプはいかに汗をコントロールするかにかかっています。

それにはいかにレイアリングをうまく行うかです。

それに加え、焚き火も楽しみたいのであれば、一般的に売られているアウターは火に弱いので、焚き火を行う際は慎重にならなければいけません。

多少高価ではありますが難燃性のジャケットを羽織る事が必要ですが、前述したようにブランケットに包まるのも一つの方法ではあります。

冬のキャンプの焚き火は夏にもまして神聖な雰囲気があります。

万全を期して楽しんでください。

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