買ったばかりのアウターに焚き火で穴を開けちゃった
焚き火をするときの服装は素材選びが肝心よ
この記事を読めばこんなことがわかるよ
・焚き火をに向いた素材
・焚き火のときに着たいアウター
キャンプでの服装の最適解!焚き火で穴をあけないために!キャンプでの服装の最適解!焚き火で穴をあけないために!
・焚き火に適した服装がわかる
焚き火に弱い素材(生地)とは?
最近のアパレルで使用される素材がナイロンをはじめとする化繊です。
それはキャンプをはじめアウトドア分野でも同じです。
汗の処理などを考えると化繊は優れた素材ですが、焚き火を楽しむには最適とは言えません。
焚き火では火の粉も飛ぶので、直接炎に触れなくても穴が開きます。
そう、化繊は火の粉でも簡単に穴が開いてしまいます。
焚き火で化繊を着るとどうなる?
焚き火に弱いというよりも、熱に弱いです。
熱というのは真っ赤に燃えて近づけないような熱ではなくても、小さな火の粉の熱でも同じです。
化繊の服で焚き火の近くにいて火の粉が飛ぶと、簡単に穴が開いてしまいます。
真冬のキャンプで重ね着をしていれば肌まで火の粉がつくことは少ないですが、春や秋の服装では簡単に肌についてしまいます。
怖いのは火の粉だけじゃない!
火の粉が直接肌に触れて火傷するのも怖いですが、炎の熱で服の表面が固くなってしまうことがあります。
炎の熱も怖いのです。
寒い日のキャンプでは焚き火に近づいて温まる場面が多いです。
火の粉がついて穴が開くのは気をつけられても、暖かさを感じるのに時間差がある熱が実は危険です。
肌に暖かさを感じるときには服の表面は熱くなっていることがあります。
化繊だと燃える前に素材が硬くなるなどの材質変化がおきます。
決して安くはないアウトドアブランドの服がダメになるのは悲しいですね。
ではどうしたらいいのでしょう?
そのヒントは素材選びです。
熱に強い素材 (生地)で焚き火をたのしむ
焚き火(熱)に強い素材とは一体何でしょうか?
答えはコットン(綿)、ウール(羊毛)です。
私は昔火の粉や高温にさらされる溶接工をしていましたが、作業服はコットン100%のものでした。
コットンの作業服であれば鉄を溶かす温度(1000~1300℃)の近くで作業しても問題ありません。
逆に週の初めに作業服を忘れ、しかたなく化繊の作業服を着ると午前の休憩には作業服はボロボロになりました
下着もコットンを着れば、火の粉を被る作業でも火傷はしません。
ただコットンの弱点は汗が蒸発しにくいことです。
夏暑くて、冬冷えるという弱点があります。
その弱点を補うのが【ウール】です。
熱にも汗にも強い素材は【ウール】
ウールの繊維にはスケイルという鱗(うろこ)があり、スケイルが服の中の湿度を適度に保ってくれます。
さらに熱にも強く焚き火をするのに適した素材です。
それはウールの繊維には窒素(16%)水分(15%)が含まれ、発火温度が高いので燃えにくいからです。
アンダーシャツに使われる素材ので最近目にするメリノウールのメリノとは羊の種類の事。
ウールの商品は価格が高くなりがちですが、機能の秘密を知ると納得できますね。
熱に強いのは【ウール】と【コットン】
繊維 | 燃焼熱(Kcal/g) | 発火温度(℃) | 融点(℃) |
羊毛(ウール) | 4.9 | 570~600 | 溶けずに炭になる |
綿(コットン) | 3.9 | 260 | 溶けずに炭になる |
アクリル | 7.6 | 470~530 | 240~320 |
ポリエステル | 5.7 | 490~560 | 250~290 |
ナイロン | 7.9 | 490~580 | 160~260 |
ポリプロピレン | 11.1 | 570 | 160~170 |
表を見ると一見ポリプロピレンが発火温度が高く、コットンよりも燃えにくいと思われます。
しかし融点が低いので、機能上の問題があります。
一方羊毛(ウール)は発火温度が高く、燃焼熱も綿(コットン)に次いで低く燃えにくい素材と言えそうです。
しかし極限状態での使用なら選択肢に入りますが、素材の値段が高く導入コストが嵩んでしまいます。
なので、年に数度のキャンプや焚き火であればインナーに化繊を着て、アウターにコットンを着用することをお勧めします。
発火温度が一番低いですが、燃え広がる前に炭化するので燃え広がらないからです。
用語の説明
上の表は ニッケグループ、ホームページ からの抜粋なので少しわかりにくい用語が含まれています。
ここでは用語の説明をします。
- 燃焼熱:燃えだしたとき、どれだけ燃え上がってしまうかという意味。この温度が高ければ被害が大きくなってしまう。
- 発火温度:どれだけの熱を加えると燃えてしまうかという意味。この温度が高ければ燃えにくい。
- 融点:燃えずに溶けだしてしまう温度。繊維によっては燃えずに溶けるものがあります。
メンズにおすすめの焚き火に最適な服装
ザノースフェイス パーカー リアビューフルジップフーディ
メイン素材: 本体T/C裏起毛: 80% 綿, 20% ポリエステル
素材構成: 本体 T/C 裏起毛: 80% 綿, 20% ポリエステル
ザ・ノースフェイスのコットンのパーカーです
コットン80%なので、多少の火の粉なら払うだけで対応できます。
前開きなので日中暑ければ開いて調整できます。
裏地起毛なので夜寒くなっても安心です。
ポリエステルが20%含まれるので、速乾性が求められるアウトドアシーンにピッタリな商品。
(グリップスワニー)Grip Swany ファイアーパーカーIV
素材:コットン100%
全体的にダボッとしたシルエット。
防寒性はないので、寒いときはなかにダウンやセーターを着ましょう。
ゴワゴワした素材ですが、それもアウトドアの雰囲気があり楽しめます。
ズボンもあります。
GRIP SWANY/グリップスワニー 焚火パンツ ファイアープルーフパンツ
素材:コットン98% ポリウレタン2%
難燃加工のため難点として新品の時、素材の匂いが気になる場合があります。
時間が経つと薄まるので、理解した上で購入しましょう。
匂いの強さは個体差も大きいようなので、気になったら返品交換も良いかと思います。
ALOWALA コットン ジャケット ヤッケ
素材:コットン100%
画像はカモフラ柄ですが、カーキやアプリコットのカラーもあるので、こちらも合わせやすく、おすすめです。男性にも女性にも評判が良いのが魅力です。
ちょっと可愛い感じのも。
ポンチョスタイルですが、風の強い時には裾を絞ることで風の侵入を防ぎます。
お腹のポケットは左右つながっているので、片手が塞がっていてもアクセス出来ます。
レディースにおすすめの焚き火に最適な服装
ワークマン 綿アノラックパーカー S020A 綿100% レディース
素材:コットン100%
アウトドア商品の展開に力を入れているワークマン。
元々は作業洋服のお店なのでこういった商品には強いです。
シンプルすぎるデザインは好みが別れますが、その分価格に反映されています。
袖がマジックテープで絞れる、ハンドウォーマ―など欲しい機能はちゃんとしています。
GRIP SWANY グリップスワニー ファイヤープルーフモンスターパーカー2.0
素材:表地/コットン 100% 裏地・中綿/ポリエステル 100%
キャンプで焚き火と言えばグリップスワニー。
コットン100%なので多少の火の粉も安心です。
中綿入りで寒い時期でも暖かくすごせます。
ナンガ 焚き火ダウンジャケット
素材 : 表地:ポリエステル93%、アラミド7%
裏地:ナイロン100%
中綿:DX/スペイン産ダックダウン90%、フェザー10%(760FP)
コーデュロイ:綿97%、ポリウレタン3%
リブ部:ポリエステル95%、ポリウレタン5%
寝袋のメーカーとしておなじみのナンガの焚き火アウターです。
ナンガらしく中綿は760FPのダウン入り。
焚き火の側だと暖かすぎるかもしれませんが、真冬にはありがたいです。
コーデュロイと色を変えた入りのデザインが女性のおしゃれ心にささります。
まとめ
焚き火でも大丈夫な素材があるんだね
ウールは燃えにくくて汗も吸うから理想的ね
焚き火のときの服装をまとめておこう
・ウール:燃えにくく、汗を吸い発散してくれるので理想的。でもコストがかかる。
・解決策:吸水性のあるインナーとコストの低いコットン製アウターの組み合わせ