キャンプの楽しみといえば、なんといっても料理ではないでしょうか。
キャンプでは飯盒炊爨が定番ですが、油を使った揚げ物やアヒージョなどの料理も人気があります。
ただ、料理で油を使ったときには、使用済み油をどう処理したら良いかが悩みになります。
この記事では、揚げ物やアヒージョなどで使用した油の正しい後始末の方法を紹介します。
キャンプを楽しみながら、環境にも配慮した適切な処理方法を知ることで、安心してアウトドア料理を楽しみましょう。
・油の処理方法がわかる
・キャンプでのおすすめの揚げ物がわかる
キャンプ料理では揚げ物が人気
キャンプ料理では油を使った料理が人気です。
唐揚げや天ぷら、アヒージョなどがよくキャンプ料理として親しまれています。
揚げ物の魅力は、ほとんど下ごしらえをしなくても調理できる手軽さにあります。
キャンプで火を熾せば油の温度も十分に上げられるので、簡単に高温での調理が可能です。
また、市販の冷凍食品を持って行けば、油で揚げるだけで手軽に料理を楽しめます。
揚げ物は、キャンプでの食事を豊かにする人気の調理方法ですが、油が残ってしまうのが難点だと言えます。
キャンプで油を処理する正しい方法5選
キャンプで油を使って調理をしたときには、正しく処理をしなければなりません。
ここでは、残った油の正しい処理方法を5つ紹介します。
キッチンペーパーや新聞紙で拭き取る
少量の油であれば、拭き取って処分するのが効率的です。
揚げ焼きをしたくらいの油の量なら、キッチンペーパーや新聞紙などで拭き取って可燃ゴミとして処分すれば問題ありません。
使用する油の量に合わせて紙を用意しておけば、簡単に後始末できます。
揚げ物をするくらいの油の量になると、紙で拭き取るのは大変ですが、少量のときにはおすすめの方法です。
オイルポットに入れて翌日にも使う
料理に使った油は、オイルポットに入れて保管できます。
キャンプで何度も料理をするタイミングがある場合には、一度オイルポットに油を保管しておき、次の食事のタイミングで使うとよいでしょう。
オイルポットに入れておくと、油の酸化を最小限に抑えられます。
油で調理をすることが決まっているのなら、自宅からオイルポットを持って行くのがおすすめです。
冷まして容器に入れて持ち帰る
キャンプで調理に使った油は、持ち帰るのも良い方法です。
冷ましたのちにペットボトルなどの容器に入れて持ち帰ります。
持ち帰ったあとは、自宅で油を処分することになりますが、そこまで汚れていない新しい油なら料理に再利用してもよいでしょう。
容器の材質によっては充分に油を冷ましてから入れないと、溶けたり変形したりすることがあるので注意してください。
油凝固剤で固めてゴミにする
油の凝固剤を使用して処分するのは簡単な方法です。
まだ熱い油に投入すると、冷めたときに油が固まって捨てられる状態になります。
凝固剤の粉末を油全体に行き渡らせるように入れると、きれいに固まります。
固まった油は燃えるゴミとして処分できるので、キャンプ場に捨てて帰れるのもメリットです。
凝固剤を使えば、大量の油を使ったときでもまとめて処理できます。
寒天のようにゲル状に固まるので、調理に使った鍋などから油を剥がすのも簡単です。
ただし、油が適温のときに入れないときれいに固まらない点には注意が必要です。
油吸着材を使用して捨てる
油吸着材は、冷めた油に入れて使うタイプの油処理剤です。
油凝固剤と同じように、吸着させた後は燃えるゴミとして捨てられます。
油凝固剤との違いは、油そのものを固めるのではなく、素材に吸着させて油を捨てやすい状態にすることです。
使用するときの油の温度も低いので、キャンプで調理をして食事を終えた後の片付けのタイミングか、翌日の朝に使用します。
処理できる油の量は凝固剤に比べると少ないですが、小さな鍋で揚げ物をするくらいなら吸着剤でも十分に処理できます。
キャンプで油を賢く処理する工夫3選
キャンプのときには少し工夫をすると、使用済みの油を賢く処理できます。
ここでは、キャンプでできる油の変わった処理方法を紹介します。
油を再利用して料理する
油は、料理に再利用して使い切ってしまえばゴミが減らせます。
例えば、アヒージョにして残った油を使ってチャーハンやパスタを作ったり、餃子を焼いたりします。
大量の油を使って揚げ物をしたときには使い切るのが難しいですが、少量の油でできる料理なら再利用で消費し切ることは可能です。
余ってしまった分だけ容器に入れて持ち帰ったり、凝固剤や吸着剤を使って処分すればOKです。
再利用して料理すると油のゴミを減らせるので、環境にも良いエコな方法です。
ただし、油の酸化や変質にも注意が必要なので、状態を確認し臭いや色の変化がある場合は再利用を避けましょう。
油凝固剤+タコ糸でキャンドルにする
油凝固剤を使って油を固めた後、キャンドルにしてキャンプに彩りを添える方法もあります。
凝固剤で油を固めるときにタコ糸を入れて先端を外に出しておけば、キャンドルとして使用できます。
油が少しずつタコ糸に吸い上げられていくので、油を燃やし尽くすことが可能です。
ただし、揚げたものによっては臭いがきついこともあるので、周囲への配慮は必要です。
油を有効活用してキャンプを楽しめる独創的な方法ですが、火の取り扱いには十分注意しましょう。
油を拭き取った紙を焚き火の燃料にする
少量の油をキッチンペーパーなどに吸わせた後、燃えるゴミとして捨てずに焚き火の燃料にする方法もあります。
油を十分に吸っている紙は燃えやすいので、焚き火の着火剤として適しています。
翌日の焚き火の着火剤にすればエコで節約にもなりますし、そのまま焚き火の中に投入して燃やしても良いでしょう。
ただし、肉類を揚げた油は肉の脂も含まれているので、臭いが気になる場合があります。
少量だけ燃やしてみて、臭いのトラブルがないかどうかをチェックし、問題なければ大々的に燃やすとよいでしょう。
油を含んだ紙を焚き火で燃やす際は、他のキャンパーへの配慮も忘れずに行いましょう。
キャンプでやってはならない油の処理方法
キャンプで油をたくさん使って料理をしたときには、NGな処理方法があります。
以下の2点には留意して、マナーを守って油の処分をしましょう。
排水溝に流す
キャンプで油を処分するときには、流しの排水溝に流すのは厳禁です。
排水溝に油を流すと、下水に流れていって環境を汚染してしまいます。
川や海を汚すだけでなく、生態系も崩す恐れがあるので決してやってはならない行為です。
また、排水溝に油を流すと、排水管に固着してしまって詰まりの原因になる可能性もあります。
キャンプ場の流しは共有の場所なので、マナーを守って使用しましょう。
自然の中に捨てる
キャンプ場では、自然の中に油を捨ててしまえば良いのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、自然の中に油を流してしまうのは環境破壊になるので厳禁です。
油を周辺に撒けば処分できた気持ちになるかもしれませんが、これは大きな間違いです。
昔から食用油は肥料になると考えられていて、畑にまかれていたこともありますが、油が肥料になるには何ヶ月もかかります。
土に油をまくと固まってしまって地質を低下させる原因になります。
自然環境への影響を考えずに油を捨てることは、マナー違反であり環境破壊につながる行為なので絶対にやめましょう。
まとめ
揚げ物、天ぷら、アヒージョなどの油を使った料理を楽しむのはキャンプの醍醐味の1つです。
キャンプの食事に彩りを添え、アウトドアでの食体験を豊かにしてくれます。
しかし、油を使用した後の処理方法を考えておくことは非常に重要です。
キャンプ場に油をそのまま捨てると環境に悪影響を与えるため、絶対にしてはいけません。
使用済みの油は、凝固剤や吸着材を使ってゴミにするなど、適切な方法で処理しましょう。
また、油を再利用して料理に使い切ったり、油を拭き取った紙を焚き火の燃料にしたりと、創意工夫次第で油を有効活用できます。
キャンプで油料理をするときは、最低限のマナーとして環境にも優しい行動を心掛けましょう
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