今治は古くから繊維製造と造船業の街
今治市は、全国的に有名になった「今治タオル」が全国的に有名ですが、実は造船業でも知られています。市内には多くの造船会社があり、中でも三菱重工業今治造船所が有名です。この造船所は、日本のみならず世界的にも大型船舶の建造に携わっており、タンカーやコンテナ船、石油プラントなどの建造実績があります。
また、今治市の造船業は、地元の織物産業との密接な関係があります。織物産業で使われる織機の部品を造るために、造船会社が精密加工技術を持っていることから、織機部品の製造を請け負うことで発展してきた背景があるようです。
今治市の造船業は、長年培われた精密加工技術や繊細な職人技に支えられています。
今治で1954年から続く西染工業株式会社から生まれたアウトドアブランド「Magic Hour」
西染工業株式会社は、日本の愛媛県今治市に本社を置く染色会社です。創業は昭和20年代で、主にタオルや衣料品などの繊維製品の染色・加工を手掛けています。
その中から立ち上がったアウトドアブランド「Magic Hour」もともとはキャンプ好きのリーダーのちょっとした気付きから生まれたブランドです。昼から夜に時が流れる魔法にかかったような美しい空。その尊い時間を過ごすキャンプ。まさしくその瞬間のために丁寧に、瀬戸内海に浮かぶ美しい土地、今治で立ち上がりました。
瀬戸内海に伝わる豊かな柄に包まれるブランケット
毎日使うもので全世界、ほぼ宗教や国籍も関係なく使うもの。その一つに間違いなくタオルがある。そのタオルで日本全国で圧倒的な知名度を上げた「今治タオル」そもそも、タオルがどのようにして作られているか、詳細な工程まで知っている人は少数派なのではないでしょうか。
タオルにしても織物の刺繍をあしらったブランケットにしても、すべては一本の糸からはじまります。縦と横に丁寧に、そしてとてもメカニックに編まれていくその工程は文明の利器を非常に肌で感じることが出来ます。
一本の糸を職人の目によって縦糸と横糸のどちらに使うものかを見極め、丁寧に一本一本に糊をつけたり塗装をしたりして加工をします。細い糸から編み上げていく工程の中のどこか1つにでも問題があると商品の仕上がりに影響が出てしまうため、一瞬の気の緩みを許さない緊張感がありつつも、長年働く仲間通しの絆のようなものが入り混じったものづくりに対して本気な空気感がそこにはあります。
ブランケットには瀬戸内海に浮かぶ島や泳ぐ魚などをモチーフにした図形や、四国八十八ヶ所の文字が編まれていて、非常に洗練されたデザインに仕上がっています。
焚き火台の近くで羽織っていても火の粉にも比較的強いコットンから出来ているため、衣服を守ってくれるでしょう。
日中は汗ばむ陽気でも朝晩の冷え込むキャンプ場。この上質な一枚のブランケットがあなたのキャンプをきっと素敵なものにしてくれるはずです。
プラチナの力で臭わない特殊なタオル
夏場のキャンプをしていると汗ばんたり料理をしている時に洗った手を拭いたりと、何かとタオルを使う機会は多いもの。今治で丁寧に作られたこのタオルに防臭効果のあるプラチナ加工をして、カラビナ付きの専用のケースに入れて持ち運べるようにしたのが「Pt wet towel」です。水ですすぎ洗いをするだけで、おしぼりの感覚で清潔に使えます。
また、カラビナがついているので、ベルトフックに掛けたり、バッグに掛けて使ったりと利便性が高いのもの魅力です。
私はこれを栓抜きにもなるNitizeのカラビナにつきえて腰から掛けて、Vectinoxの万能ナイフとともに持ち運ぶスタイルがお気に入りです。
タオルやブランケットの製造工程で出る綺麗なホコリ
糸の状態から染色をして糊やプラチナ加工を施して、最後の方の製造工程に仕上がったタオルを乾燥させる作業があります。一般的な家庭用洗濯機でも、乾燥機を使うとそれなりのホコリが溜まりますが、日々業務でタオルを製造している工場から出るホコリはなんと1日に120リットル以上。これまでは廃棄していたというこのホコリ。ホコリといっても澄んだ色をしていてとても綺麗なものです。例えば赤いタオルを乾燥していれば赤い綿のようなホコリが、青いタオルであれば青いホコリが出ます。これをパッケージングして、出来たのがキャンプ用の着火剤「今治のホコリ」です。
キャンプの醍醐味の1つはバーナーを使わずに火を「育てていく」ことではないでしょうか。
焚き火台に今治のホコリをセットして、ファイアスターターで火花を起こし小さい薪から大きい薪へと徐々に焚べていくスタイルをおすすめします。
逆にバーナーやライターを使って火を起こす場合は、先に大きな薪を焚き火台の下にセットしてから今治のホコリに火を付けることで効率良く焚き火が出来ます。
MAGIC HOURが立ち上がったきっかけになったのが、この今治のホコリとのこと。
キャンプが長年ご趣味のブランドオーナー。毎日大量に廃棄されるホコリを見てひらめいたのだそう。物事を広い視野で柔軟な思考があったが故に出来上がった商品。そこからはじまるアウトドアブランド。今後の展開が楽しみです。
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